船のよもやま話

船舶に関わる話題

シーマンシップ

シーマンシップについては、当時、航海訓練所と呼ばれていた運輸省機関の練習船に乗ったとき教わった。

 

言葉的には商船学校時代にもちろん知っていた。スマートで目先が効いて几帳面これぞ船乗りもある意味シーマンシップの教えの一つだと思う。

 

操船や航海技術などの意味もあれば、スマートでの様な精神的なものもある様に思える。

シーマンシップは、漁師や商船乗りには当てはまらないが武士道騎士道的な海版の様な気もする。

 

個々のシーマンシップは、海の上で形成される。と思う。

絶えず揺れている環境で、風雨に風雪にあたり、あるいは嵐に遭遇しその怖さを実感し、見渡す限り海の上で、電話もかけられず、最寄りの陸も10日以上かかる様な不便極まりないところで団体生活を強いられ、その中でお互いを尊重し、意見が異なったり、理不尽な要望や指示に従い、喧嘩もしなければ不服も言わない、言わせない船員を育てる。そうでなければ、船が沈む。と言った事につながると。教育を受ける。

 

船の中では、秩序を守らせるという事は重要であり、必要な事でもある。

無理をさせない様にすることも教育される。

ゴリ押ししないということである。

早く入港する為、台風の中を航行するとか、列で連なっている挟水道に横入りなどの卑怯な真似は起こさせない様にすることである。

 

そういった教育を受けたためか、自分さえ良ければ良いという様な考えになかなかならない。

例えば、些細な事であるけれど、待ち合わせに遅れるとか、ちょっと出来ない。