アヘッドahead とアスターンastern
アヘッドaheadは、前進。
アスターンasternは、後進の意味となります。
この言い方は、国内外商船で使われています。
と言うより、今の世の中では、海上自衛隊以外で使われていると思うきっと。
では、海上自衛隊、それに日本帝国海軍ではどの様な言い方かと言うと、前進、後進となります。当たり前か。
海自の場合、最大戦速、前進微速、という指示の仕方となります。
商船では、フルアヘッドfull ahead、スローアヘッドslow aheadという言い方になるります。
ちなみに順番的には、ナビゲーションフル、フルアヘッド、ハーフアヘッド、スローアヘッド、デッドスローアヘッド、ストップエンジン、デッドスローアスターン、スローアスターン、ハーフアスターン、フルアスターンとなります。
船には、ブレーキが無いので、船を止めたい時には、後進をかけることになります。
でも、航行中、いきなり後進を何回もかけてしまうと機関・エンジンが壊れてしまいます。
通常は、徐々にエンジン・プロペラの回転数を下げていき、エンジンへの急激な負荷変動を与えない様にします。
でも、緊急時には、後進をかける場合があります。衝突を避ける、浅瀬に乗り上げる、落水者が出た時などです。
この時の指示をクラッシュアスターンcrash astern といいます。
クラッシュcrashとアスターンastern 壊す後進ということになります。
また、軍艦を含む船は、出入港・離着岸以外、アスターン・後進をかけません。
そもそも、洋上で後進をかける必要がないからです。
また、あまり長い間、後進をかけ続けるとプロペラが落ちてしまいます。