船のよもやま話

船舶に関わる話題

ポートとスターボード

ポートとスターボードの組み合わせがわかる人は、船通であろう。

 

船のことを知らない人は、ポートを港としてわかると思うが、スターボードはさっぱりだと思う。

 

取舵(とりかじ)と面舵(おもかじ)を聞いたことがある人は、沢山いると思う。ポートとスターボードは、取舵面舵の英語版である。または、左舷(さげん)、右舷(うげん)としても使われる。

 

ポートは左であり、スターボードは右を指す。操舵号令では、船長や航海士が「ポート」と言えば「舵を左舷側に15度切れ。」という意味になる。

逆にスターボードであれば、舵を15度右に切れ。ということになる。

ハード・ポートと言えば、35度左に舵を切れ。スターボード・イージーでは、10度右に舵を切れ。となる。

ちなみに普通の船の舵は、35度までしか来ることができない。

 

日本海軍や海上自衛隊では、舵を切る際、取舵、面舵を使っているが、商船や漁船ではポート、スターボードが一般的である。

何故か?

外国の船も共通して使われているからで、おもかじやとりかじは、世界では通用しないからである。